待ち設ける
まちもうける
動詞-一段動詞-他動詞
標準
to expect
文例 · 用例
冷吉がその前を通り過ぎて、物の小半町も行きかけると、後から、一人の男が、何か惡戲をして遁げて來たらしい容子で、息を切らしてあたふた走り過ぎたが、だれか追つかけて來るものを待ち設けるやうに後を振り返りながら、ついと横の小さい路地へ外れて暗がりに隱れた。
— 鈴木三重吉 『赤い鳥』 青空文庫
とよ子のベッドが、じっと静まっていると、私まで再び待ち設けるものがあるように、深い沈黙におちてしまった。
— 鷹野つぎ 『草藪』 青空文庫
この型を以て未来に臨むのは、天の展開する未来の内容を、人の頭で拵えた器に盛終せようと、あらかじめ待ち設けると一般である。
— 夏目漱石 『イズムの功過』 青空文庫
私は「青と白」のヒーローの歩み方を祝し、その前途を期待し、そこに善良な、博大な、そして愛も、欲求も、知能も、音楽的に精化された諧和ある人間を待ち設ける心地がいたしました。
— 倉田百三 『青春の息の痕』 青空文庫
当もなく待っているのも随分辛くもあり、長くもあったが、当があって今か今かと待ち設けるのはそれ以上に長く辛かった。
— 甲賀三郎 『支倉事件』 青空文庫
お茶のお給仕をすませたわたしは母に褒めて貰ふことを楽しみに……と云ふのは大袈裟にしろ、待ち設ける気もちはございました。
— 芥川龍之介 『雛』 青空文庫
さびしい修道者の仲間の尠い山家の暮しのうちにも、何か待ち設ける心があつて、たのしみになつてゐるものです。
— 折口信夫 『歌の話』 青空文庫
田丸はかういふ独断に近い意見をまだ誰にも話してみたことはないが、今夜の見物のまことに神妙な、なにか見事なものを待ち設けるやうな見物のしかたを非常な感動を以て打ち眺め、これに対して与へる側の立場としては、舞台が進むにつれて、これではいかん、これではいかんと繰返し繰返し心の中で叫びつづけた。
— 岸田國士 『荒天吉日』 青空文庫
作例 · 標準
彼は成功を待ち設けて、日々努力を重ねていた。
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長年の夢が叶うのを待ち設けていると、時々不安になる。
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「きっと、君ならできる!」と、監督は選手たちの活躍を待ち設けていた。
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