真土
まつち
名詞
標準
文例 · 用例
それが過ぎると真土になって田圃が見晴せます。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
営庭の老木の桜過ぎにけりわれは立ちつくす光る真土に立ち待つと心澄みゐる昼さなか兵あらはれて来り列竝むわが前に歩兵第三聯隊竝び立ち隊歌うたふと声大いにあがる葉ざくらは風やや強し耳とめて宮の御声を聴きまつらくは夜宴あり。
— 北原白秋 『白南風』 青空文庫
ふるごろも真土の山ゆ帰り来ぬかも(万葉集巻六)大君の命畏み、さしなみの国にいでます、はしきやし我が夫の君を、かけまくもゆゝし畏し、住吉の現人神の、舟の舳にうしはき給ひ、着き給はむ島の崎々、より給はむ磯の崎々、荒き波 風に遭はせず、つゝみなく、病あらせず、速やけく返し給はね。
— 折口信夫 『相聞の発達』 青空文庫
ふるころも真土の山ゆ還り来ぬかも(石上乙麻呂卿配土左国之時歌三首並短歌の中、万葉巻六)土佐に配せられた時の歌とあるばかりで、誰の歌ともない。
— 折口信夫 『国文学の発生(第二稿)』 青空文庫
此歌で見ると、真土山を越えて行くことを見せて居る。
— 折口信夫 『国文学の発生(第二稿)』 青空文庫
」「真土山の麓の山谷堀という川だ。
— 永井荷風 『※東綺譚』 青空文庫
有若亡申状歟、都彼坂当長吏法師任貪欲之心、召‐集宿之非人等、下‐遣於当国中真土宿、欲押‐領彼宿之刻、彼宿長吏、真土宿之長吏近江法師兄弟二人之処、弟法仏法師申云、不背本寺云云。
— 喜田貞吉 『俗法師考』 青空文庫
然者先男女四人張殺之体搦召、清水坂・真土宿両長吏法師、為向後尤可有御罪科者歟。
— 喜田貞吉 『俗法師考』 青空文庫