憎怨
ぞうえん
名詞
標準
文例 · 用例
だから両軍から別に憎怨せられず、戦乱に超越して風流を楽んで居られたのである。
— 菊池寛 『応仁の乱』 青空文庫
ヂュリ (獨語的に)類無いわが戀が、類ないわが憎怨から生れるとは!
— ROMEO AND JULIET 『ロミオとヂュリエット』 青空文庫
そうして彼には自分の考えと感情とが、毒悪と憎怨とに制限されているのではないかと、呪わしく思われないこともなかった。
— 富ノ沢麟太郎 『あめんちあ』 青空文庫
これヘラクレスが、ツォイスの嫡妻ヘラの憎怨を、受くるに至りし原因にして、其結果種々の不幸を招くに至る。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
其賞として、王女メガラを賜わりしも、ヘラの憎怨は、ヘラクレスに家庭の歓楽を与えず、乱心の父は、自己の子をば火中に投じて殺したり。
— 高木敏雄 『比較神話学』 青空文庫
515かくして徐々に立ちさるを憎怨つねに抱きたるデーイポボスは伺ひて耀く槍を投げ飛ばす。
— ILIAS 『イーリアス』 青空文庫
二 伊織を負ぶったまま、軒下に立った権之助は、お甲の憎怨にみちた眼へ、「逃げ支度かね」 と、笑い返した。
— 二天の巻 『宮本武蔵』 青空文庫