金包
きんぽう
名詞
標準
envelope containing betrothal money and given as part of a betrothal gift
文例 · 用例
鉄斎も立ち上りかけて、先刻武士が置いて行った縁先きの金包みに気が付き、手に取り上げる。
— 岡本かの子 『ある日の蓮月尼』 青空文庫
その秘密の仕事を請け負った二人に対して、奥様の手もとからは二十五両の金包みが下がったのであるが、狡猾な平助はまずそのうちから十五両を天引きにしてしまって、残りの十両を又蔵と二人で山分けにしたのであった。
— 朝顔屋敷 『半七捕物帳』 青空文庫
あつさりしてゐて」 桂子は余りに多く、余りに一時に攪拌された心を始末しかねて、言葉少なに電灯をつけ、そこらの食器を片付けて、持つて来た金包みを小布施の敷布団の枕の下へ押し込み、「兎に角、せん子を当分こつちへ世話に寄越しときませう。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
「いゝえ、別に――あゝ、さう/\近頃煎茶がとても好きになつたから、良い煎茶があつたら貰つて来て呉れつて――」 桂子は煎茶の箱を探して、それと当分の費用の金包みを添へてせん子に渡してやつた。
— 岡本かの子 『花は勁し』 青空文庫
われは彼金包を取りいで、我身邊に帶び來りし錢をも添へて、悉く童に與へつ、童は土間に跪きて、我を天使と呼べり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
母は手を出しかねてためらっていると、十太夫はその金包みを彼女の膝の前に突き付けた。
— 岡本綺堂 『番町皿屋敷』 青空文庫
これは花魁へいつもの土産だといって、二百両の金包みを出した。
— 岡本綺堂 『籠釣瓶』 青空文庫
同時にさわったのは金包み!
— 開運女人地蔵 『右門捕物帖』 青空文庫