抉る
こじる
動詞-五段-ラ行動詞-他動詞
標準
to pry (open)
文例 · 用例
まざ/\と何事も明らさまな晝の光の下で、最愛のものゝ腹を割き頭を抉る……さうする事が自分の事業に對して一番忠實な處置であるのを信ぜねばならぬ彼れの世界はすぐその背後に廣がつてゐるのだ。
— 有島武郎 『實驗室』 青空文庫
」「いんにゃの、恐しゅう歯がうずいて、きりきり鑿で抉るようじゃ、と苦しむ者があるによって、私がまじのうて進じょうと、浜へ※の針掘りに出たらばよ、猟師どもの風説を聞かっしゃれ。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
」 婆々と云うよ、生死を知らぬ夫人の耳に、鋭くその鑿をもって抉るがごとく響いたので、「もし、」と両膝をついて伸び上った。
— 泉鏡花 『悪獣篇』 青空文庫
敵は苦しそうに唸って悶いていたが、もう叶わぬと覚悟したのであろう、一生懸命に跳返すと同時に、右の手に握ったる刃物を左に持換えて、我と我が胸を力任せに抉ると、鮮血は颯と迸って、上なる忠一の半面を朱に染めた。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
誰だか知らないが、世界を慥えた奴はいやな奴だ」 その憤懣を抱いて敷居を跨ぐのだったから、家へ上って行くときの声は抉るような意地悪さを帯びていた。
— 岡本かの子 『食魔』 青空文庫
三度目に、○、円いものを書いて、線の端がまとまる時、颯と地を払って空へ抉るような風が吹くと、谷底の灯の影がすっきり冴えて、鮮かに薄紅梅。
— 泉鏡花 『春昼』 青空文庫
が、ただ先哲、孫呉空は、※螟虫と変じて、夫人の腹中に飛び込んで、痛快にその臓腑を抉るのである。
— 泉鏡花 『燈明之巻』 青空文庫
何処か、しゆつ/\と風が通る……十七「うら悲しい、心細い、可厭な声で、『お客様あゝ、』『奥様、』と呼ぶのが、山颪の風に響いて、耳へカーンと谺を返してズヽンと脳を抉る。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
作例 · 標準
錆びついた缶の蓋を、マイナスドライバーの先で抉るようにして開けた。
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鍵穴に異物が詰まっていたので、針金で抉り出そうと試みた。
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固く締まった窓の隙間にバールを差し込み、力任せに抉った。
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