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田の面

たのも異読 たのむ
名詞
1
標準
surface of a rice paddy
文例 · 用例
翔びゆく雲の落とす影のやうに、田の面を過ぎる、昔の巨人の姿――夏の日の午過ぎ時刻誰彼の午睡するとき、私は野原を走つて行つた……私は希望を唇に噛みつぶして私はギロギロする目で諦めてゐた……噫、生きてゐた、私は生きてゐた!
中原中也 山羊の歌 青空文庫
刈つたあとの稲株が泥田の面にほちほちと列をなし、ところどころに刈らない稲が、不精たらしい乱髪の様に見える。
断片三種 処女時代の追憶 青空文庫
まことに春は田の面の末より野路ににほひぬ。
北原白秋 海豹と雲 青空文庫
水々した稻の田の面を、汽車が往復して、その度毎に白い煙りを殘して行くのが、今更らの如く目に付くやうになつた。
發展 泡鳴五部作 青空文庫
田の面皮を剥いだのが、彼自身であったら、彼はどんなに朗かになれたろう。
佐左木俊郎 殺人迷路 青空文庫
葭戸を下の方から密と開けて、大形の茶碗の底へ、ぽっちり入った結構らしいのを、畳の上へ辷らすようにして客の前に推して据えた、高島田の面長で色の白い、品の可い、高等な中形の浴衣、帯をお太鼓に結んだ十九ばかりの美人。
泉鏡花 三枚続 青空文庫
畑には其の時麥が青く生えて居たが、それでも持主は畑が減るだけ田の面積が増す理由なのと、土の分量も格別の事でないのとで切り取ることを否まなかつた。
長塚節 青空文庫
つばめ田の面の稻は刈られたし、も往の往のとは思へども、あとに名殘が惜まれて、昨日も今日も往にかねた麓の里のつばくらめ。
薄田泣菫 泣菫詩抄 青空文庫
作例 · 標準
夕暮れ時、田の面をなでる風が稲穂を揺らし、さざ波のような音を立てている。
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田の面を滑るように飛ぶ燕の姿を見て、初夏の訪れを肌で感じた。
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満月の光が田の面に映り込み、まるで巨大な鏡のように静かに輝いている。
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