市女笠
いちめがさ
名詞
標準
straw hat worn by women
文例 · 用例
素足、小袿に褄端折りて、片手に市女笠を携え、片手に蓮華燈籠を提ぐ。
— 泉鏡花 『海神別荘』 青空文庫
おお、それなりで、貴方たちを、私が方へ、無理に連れもうて来てしもうたが、うっかりしたな、お爺はんは、今夜は私の市女笠持って附いてもらうよって、それも留守。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
その年十月十九日、宝の市の最後の夜は、稚児、市女、順々に、後圧えの消防夫が、篝火赤き女紅場の庭を離れる時から、屋台の囃子、姫たちなど、傍目も触らぬ婦たちは、さもないが、真先に神輿を荷うた白丁はじめ、立傘、市女笠持ちの人足など、頻りに気にしては空を視めた。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
並んで、萌黄紗に朱の総結んだ、市女笠を捧げて従ったのは、特にお珊が望んだという、お美津の爺の伝五郎。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
が、十一の姫ばかりは、さすが各目に名を恥じて、落ちたる市女笠、折れたる台傘、飛々に、背を潜め、顔を蔽い、膝を折敷きなどしながらも、嵐のごとく、中の島|籠めた群集が叫喚の凄じき中に、紅の袴一人々々、点々として皆|留まった。
— 泉鏡花 『南地心中』 青空文庫
女は五十以上であるらしく、片手に小さい風呂敷包みと梓の弓を持ち、片手に市女笠を持っているのを見て、それが市子であることを半七らはすぐに覚った。
— 菊人形の昔 『半七捕物帳』 青空文庫
羅生門が、朱雀大路にある以上は、この男のほかにも、雨やみをする市女笠や揉烏帽子が、もう二三人はありそうなものである。
— 芥川龍之介 『羅生門』 青空文庫
羅生門が、朱雀大路にある以上は、この男の外にも、雨やみをする市女笠や揉烏帽子が、もう二三|人はありさうなものである。
— 芥川龍之介 『羅生門』 青空文庫
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4