鮨詰め
すしづめ
名詞
標準
文例 · 用例
あの人が正義の仲間だったら、天国は満員の鮨詰めで、地獄のほうは、がらあきだ。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
ところが廊下でかなり騒ついたのは昨日からの客がかなり混み合っているようで、それに旅館の方でも例の講中式団体客並みに何でも一坪に二、三人の鮨詰めで済ませるものと多寡をくくっていたらしいのだ。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
」「やっぱり鮨詰めですか。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
その明滅する灯の下で、鮨詰めの善男善女達が、襲いかかる睡魔を避けようためにか、蚊の唸るような声をあげて、必死とナンミョウホウレンゲキョウを唱えつづけました。
— 身延に現れた退屈男 『旗本退屈男 第六話』 青空文庫
六階から下りて、四階で沢山のお客がエレベーターに鮨詰めに入つてきたが、不幸な事に彼の二重マントが込み合ふ客の体に揉みあげられて、マントの袖がめくりあがり、其処から燦然として立像が現れた。
— 小説 『小熊秀雄全集−15−』 青空文庫
早く自動車に乗って追っかけましょう」 俊夫君を先頭とした、私たち七人は、鮨詰めになって自動車に乗り、寺男のあとを追っかけました。
— 小酒井不木 『墓地の殺人』 青空文庫
満員の電車に鮨詰めになっている雑多な人々の眼、それを斜め横から、眼瞼の下に円くふくらんでいる、そのふくらみが分るほどの角度で見れば、どれもみな素晴らしく美しい。
— 豊島与志雄著 『球体派』 青空文庫
子供の眼は敏く、遠慮がないから、精一杯の声で、「やア、象の腹から血が流れてらア」 その声で、まわりの桟敷に鮨詰めになっているのが一斉にそのほうを見る。
— 山王祭の大象 『平賀源内捕物帳』 青空文庫