敵愾
てきがい
名詞
標準
文例 · 用例
それ故にまた重吉は、他の同輩の何人よりも、無智的な本能の敵愾心で、チャンチャン坊主を憎悪していた。
— 萩原朔太郎 『日清戦争異聞(原田重吉の夢)』 青空文庫
一切を憎惡し、粉碎し、叛逆し、嘲笑し、斬奸し、敵愾する、この一個の黒い影をマントにつつんで、ひとり寂しく陸橋を渡つて行く。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
」 私は心の中で友を罵り、それから私の知つてる範圍の、あらゆる人人に對して敵愾した。
— 萩原朔太郎 『宿命』 青空文庫
最近の多くの詩は、この点に於ても全く象徴派に敵愾している。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
」 私は心の中で友を罵り、それから私の知つてる範囲の、あらゆる人人に対して敵愾した。
— 萩原朔太郎 『散文詩集『田舎の時計 他十二篇』』 青空文庫
だが、そこには栗鼠の毛皮の外套をつけた、僕にたいする敵愾心を青ざめた顔面に浮べた女性が寝台の柱に凭掛っていた。
— 吉行エイスケ 『東京ロマンティック恋愛記』 青空文庫
けれども愛国心がどうであるの、敵愾心がどうであるのと、左様なことには関係しません。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫
敵情を探るのは探偵の係で、戦にあたるものは戦闘員に限る、いふて見れば、敵愾心を起すのは常業のない閑人で、進で国家に尽すのは好事家がすることだ。
— 泉鏡花 『海城発電』 青空文庫