湾中
わんちゅう
名詞
標準
文例 · 用例
向う岸、姉ヶ崎から木更津辺の沖合には、幾千となく群をなしているし、手近なところでは、新浜御猟場沖合に、数十の群が散在しているし、其他、二三羽、四五羽の遊離群は、殆んど湾中を点綴してるといってもよい。
— 豊島与志雄 『鴨猟』 青空文庫
しかもいわんや、家を出る時すでに、秘蔵の名刀を携えている以上、何げなく談笑している肚の底では、両判事ともひそかに死に場所を、大村湾中の臼島と定めていたことは、もはや明白なる事実ではないかと、思われます。
— 橘外男 『棚田裁判長の怪死』 青空文庫
この時間には、港湾中、一切の沖積荷役を停止して、引きあげる約束になっているのであった。
— 火野葦平 『花と龍』 青空文庫
マサキあたりの近間でも楽しめたが、このごろでは、近いところといっても川崎大師沖で七、八月ごろから釣れるようになるが、釣り師の気が早くなったのか、四月中旬から金田湾中の瀬というような深いところから釣り始める。
— 三遊亭金馬 『江戸前の釣り』 青空文庫