柔媚
じゅうび
名詞
標準
文例 · 用例
後生だから早く勉強して、りっぱな人物になってくださいよう」 その音柔媚なれども言々風霜を挟みて、凛たり、烈たり。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
柔媚を四畳半に求むることも出来なくなつた。
— 平出修 『畜生道』 青空文庫
「源次という男は仕事にかけると三丁下りの癖に、口先ばっかりのどこまで柔媚いかわからん腹黒男ぞ。
— 夢野久作 『斜坑』 青空文庫
「無性さや」に起り、「かき起されし」とたゆたつた「調べ」にも柔媚に近い懶さを表はしてゐる。
— 芥川龍之介 『芭蕉雑記』 青空文庫
梅花は予に伊勢物語の歌より春信の画に至る柔媚の情を想起せしむることなきにあらず。
— 芥川龍之介 『続野人生計事』 青空文庫
猜疑のくせに柔媚がある。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
その証拠には、さしも柔媚にして狡猾な老猫も、少し首を振り出して来たようだ。
— めいろの巻 『大菩薩峠』 青空文庫
後年の名筆であってしかも天真さに欠け、一点|柔媚の色気とエゴイズムのかげとを持つ趙子昂の人物などと思い比べると尚更はっきり此事がわかる。
— 高村光太郎 『書について』 青空文庫