チロチロ
チロチロ異読 ちろちろ
副詞副詞-と動詞-サ変
標準
flicker (light)
文例 · 用例
油紙の天幕には、チロチロと漣の刻むような光りがする、岩石の間に、先刻捨てた尻拭き紙までが、真赤にメラメラと燃えている、この窪地一帯に散乱する岩石の切れ屑は、柔らかく圭角を円められて、赤い天鵝絨色が潮しはじめた。
— 小島烏水 『谷より峰へ峰より谷へ』 青空文庫
その片隅の壁の付け根に坐った蒼白い、痩せ細った禿頭が、軒先からためらい流れて来る長い長い昼さがりの片明りの中に、黒い拡大鏡を片眼に当てがいながら、チロチロとよろめく懐中時計のハラワタをいつまでもいつまでも透かし覗いているのが、やがてコッソリ瞳をあげて、明るい往来を望み見る。
— 夢野久作 『塵』 青空文庫
自我の強い親の監督の下に、いのちが芽立ち損じたこどもによくある、臆病でチロチロした瞳の動き方をしていた。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
其日の夕暮、父は店先でトン/\と桶の箍を篏れてゐたし、母は水汲に出て行つた後で私は悄然と圍爐裏の隅に蹲つて、もう人顏も見えぬ程薄暗くなつた中に、焚火の中へ竹屑を投げ入れては、チロチロと舌を出す樣に燃えて了ふのを餘念もなく眺めてゐたが、裏口から細い聲で、『新太郎さん、新太郎さん。
— 石川啄木 『二筋の血』 青空文庫
杏色の灯がチロチロと燃えていた。
— 海野十三 『鍵から抜け出した女』 青空文庫
泰子は、チロチロと焔の揺れる、暖かい食堂のストーブの傍のディブァンに坐って、部屋の有様を眺めて居た。
— 宮本百合子 『われらの家』 青空文庫
朝の七時だと云うのに、料理場は鼠がチロチロしていて、人のいい主人の鼾も平らだ。
— 林芙美子 『新版 放浪記』 青空文庫
谷村さんは、下へ降りる時は、まるで、鼡のようにチロチロと足音をしのばせましたが、別に誰も谷村さんが二階へ上つたのを見た人はありませんでしたし、降りたのも見た人はありませんようでした。
— 林芙美子 『清修館挿話』 青空文庫
作例 · 標準
暗闇の中で蝋燭の炎がチロチロと揺れ、壁に不気味な影を落としている。
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キャンプファイバーの残り火がチロチロと燃え続け、夜が更けていく。
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遠くの方で小さな街灯がチロチロと点滅しているのが見えた。
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標準
trickle (water)
作例 · 標準
岩の間からチロチロと湧き出る清水を、両手で掬って一口飲んでみた。
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蛇口から水がチロチロと漏れているので、パッキンを交換する必要がある。
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春の訪れとともに、雪解け水が小川となってチロチロと流れ出した。
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標準
glance at
作例 · 標準
授業中、隣の席の女子をチロチロと盗み見ては、すぐに目を逸らしてしまう。
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彼はさっきから時計の針をチロチロと気にしており、早く帰りたいようだ。
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隠したお菓子がバレていないか、子供が母親の様子をチロチロと窺っている。
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