耿々
こうこう
形容動詞
標準
文例 · 用例
七番の座敷では十二時過ぎてもまだランプが耿々と輝いている。
— 国木田独歩 『忘れえぬ人々』 青空文庫
」 山の雪が耿々と光り出しました。
— 宮澤賢治 『氷と後光』 青空文庫
削り取られた分の窓ガラスはつめたくて実によく透とほり向ふでは山脈の雪が耿々とひかり、その上の鉄いろをしたつめたい空にはまるでたつたいまみがきをかけたやうな青い月がすきつとかゝつてゐました。
— 宮沢賢治 『氷河鼠の毛皮』 青空文庫
孰か云ふ 挾む所無しと、耿々たるもの 吾胸に存す。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
筆を折って世とともに濁波を挙げて笑いかつ生きんとしたること幾度なりしを知らざるは、たまたま我が耿々の志少なきを語るものにすぎずといえども、あるいは少しく兄の憐みを惹くものなきにしもあらじ。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
空には月明らかに雲薄く、あまつさえ白帝城の甍と白堊とを耿々と照らし出したのである。
— 北原白秋 『木曾川』 青空文庫
緑酒と脂粉の席の間からも、其の道が、常に耿々と、ヤコブの砂漠で夢見た光の梯子の様に高く星空迄届いているのを、彼は見た。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
抽斎の王室における、常に耿々の心を懐いていた。
— 森鴎外 『渋江抽斎』 青空文庫