眼眸
がんぼう
名詞
標準
文例 · 用例
すると黒点が私の貪婪な眼眸の中に留つた。
— 中原中也 『ヂェラルド・ド・ネルヴァル』 青空文庫
昧爽氣清く、神澄みて、街衢縱横の地平線、皆眼眸の裡にあり。
— 泉鏡花 『鐵槌の音』 青空文庫
これほどの幼児でいてすでに貴公子らしいりっぱな眼眸をして艶な感じを持っていることも普通の子供に違っているのである。
— 柏木 『源氏物語』 青空文庫
若しかして、豐吉も藤野さんも手を擧げて、私だけ出來ない事があると、氣の毒相な眼眸をする。
— 石川啄木 『二筋の血』 青空文庫
若しかして、豊吉も藤野さんも手を挙げて、私だけ出来ない事があると、気の毒相な眼眸をする。
— 石川啄木 『二筋の血』 青空文庫
叔父は、内赤に塗つた大きい提子に移した酒を、更に徳利に移しながら、莞爾いた眼眸で眤と徳利の口を瞶めてゐた。
— 石川啄木 『刑余の叔父』 青空文庫
その眼眸と、瞳の光りの清らかなこと……まるで深窓に育った姫君のように静かに澄み切って見えましょう。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
燃え上るような眼眸で斬りかかって来た女の面影を、話の切れ目切れ目に思い浮かべているうちに酒の味もよく解らないまま一柳斎の邸を出た。
— 夢野久作 『斬られたさに』 青空文庫