隠君
いんくん
名詞
標準
文例 · 用例
なんという事も無い、ただ、ただ、隠君子の心境を味わってみたいこころからである。
— 太宰治 『令嬢アユ』 青空文庫
丹羽寛夫君と鈴木無隠君とである。
— 森鴎外 『津下四郎左衛門』 青空文庫
苔のむしている幹のあたりを、貝十郎は撫でまわしたが、(隠君子、偏屈者、こういう梅のような人間が、一人でもあれば面白いのだが。
— 国枝史郎 『血煙天明陣』 青空文庫
簾打つ風には悲壮の気満ち空の色怪しきまでに青く澄み渡るがまま隠君子ならぬ身もおのずから行雲の影を眺めて無限の興を催すもこの時節である。
— 永井荷風 『雨瀟瀟』 青空文庫
徐庶が来たと取次いでくれ」 外の客は、しきりと訪れていたが、童子はなお気づかないものの如く、栄うる者は自ら安々辱めらるる者は定めて碌々南陽に隠君有り高眠|臥して足らず と、歌いながら、梢の鳥の巣を仰いでいた。
— 孔明の巻 『三国志』 青空文庫
まことの隠君子にちがいない。
— 孔明の巻 『三国志』 青空文庫