錦地
きんち
名詞
標準
your place of residence
文例 · 用例
すると、帝釈様の剣に錦地の南無妙法蓮華経の幟をたてた出車の上から声をかけたものがある。
— 長谷川時雨 『大丸呉服店』 青空文庫
火急一筆のこと、牧仲儀、今暁錦地へ罷越候が、不逞浪人輩三五、警固の体に被見受候に就者、油断|被為間敷、船行、伏見に上陸と被存候間、以飛脚此旨申進候。
— 直木三十五 『南国太平記』 青空文庫
きんちやく頭で、そして小柄であることなどが彼に、そんな被り方を遠ざけしめてゐるのでもあつた。
— 牧野信一 『小川の流れ』 青空文庫
なんしろ、ふところの金と合わすと、五両近くの大金ができたからね、すっかり肝がすわっちまって、吹き矢へ行こう、玉ころがしもやってみべえ、たらふくうなぎも拝んでやろうと、浅草から両国へひと回りしてみたら、きんちゃくの中がぽうとなりやがって、いつのまにか、かすみがかかっちまったんだ。
— 首つり五人男 『右門捕物帖』 青空文庫
あなたさまが深川で入水女の替え玉を使ったことも、次郎松に金襴仕立ての守りきんちゃくを贈ったことも、てまえにはちゃんともうわかっているんでござりまするからな、手間を取らせずに、早く聞かせてやってくださいましよ」「ま!
— 京人形大尽 『右門捕物帖』 青空文庫
俗称|白縫のお芳、窃盗きんちゃっ切りの罪重なるをもって四月三日死罪に処せられしうえ梟首獄門。
— 生首の進物 『右門捕物帖』 青空文庫
論より証拠、今までの死骸はみんな紙入れもきんちゃくも残っていたじゃござんせんかい。
— のろいのわら人形 『右門捕物帖』 青空文庫
きんちゃくだってかんざしだっても、とる気になりゃいくらでもとれるくせに、そういう品にゃいっこう目もくれねえで、おかしなところをつるりとやりゃがっちゃしごきばかりをねらうんでね、こいつかんべんならねえと、あっしもいっしょうけんめいに文句を考えて、このとおりとらの巻きにいと怪しとけえたんですよ。
— お蘭しごきの秘密 『右門捕物帖』 青空文庫