寒厳
かんげん
名詞
標準
文例 · 用例
またこれにより富士は常に白雪を頂き、寒厳の裸山になったのだ、と古常陸地方の伝説は構成している。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
それはともかく、枯木寒厳とはこういうのをいうのだろう。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
あの枯木寒厳の真名古が恋をする!
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
枯木寒厳の真名古といえども、これほど手厚い歓待を受けては、さすがに肚にすえかねたのであろう、遺憾骨髄といった面持でキリキリと歯噛みをしながら、穴のあかんばかりに窓の方を睨みつけていたが、やがて迸るような劇烈な語勢で、「馬鹿ナ、こんなことでこの真名古がやっつけられると思ったら大変な見当違いだ。
— 久生十蘭 『魔都』 青空文庫
寒厳なる冬の日の朝、眼に飛行機を痛み、又、遠い砂山の上に人間の指一本を現実するは必ずしも幻惑ではない。
— 室生犀星 『聖ぷりずみすとに与う』 青空文庫
骨相寒厳といった風貌の人で、逸事も非常に多く、わけて、後水尾上皇の御信任厚く、古来禁中での内裏殿上の説法は、禅林では愚堂を以て嚆矢とするといわれている。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫