いく程
いくほど
副詞
標準
how many
文例 · 用例
旅館を出てまだいく程もない処に――路の傍に、切立てた、削つた、大な巌の、矗々と立つのを視た。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
いずれ長い寿命はないものと思い諦らめましてからというもの、一も御店のため、二も御楼主様への御恩返しとあらゆる有難い御嫖客様を手玉に取り、いく程の罪を重ねましたことやら。
— 夢野久作 『名娼満月』 青空文庫
彼は幼き時より物讀むことをば流石に好みしかど、手に入るは卑しき「コルポルタアジユ」と唱ふる貸本屋の小説のみなりしを、余と相識る頃より、余が借しつる書を讀みならひて、漸く趣味をも知り、言葉の訛をも正し、いく程もなく余に寄するふみにも誤字少なくなりぬ。
— 森鴎外 『舞姫』 青空文庫
そをやう/\に堪へ忍びて、心も危ふく御酌に立ち候ひしに、御盃の数いく程も無きうちに、無手と妾の手を執り給ひつ。
— 夢野久作 『ドグラ・マグラ』 青空文庫
影向の時節も今、いく程よも過ぎじ。
— 折口信夫 『獅子舞と石橋』 青空文庫
そしてその輝かしさは、足元の物から四方に影が射し、彼女が歩むに連れて動いていく程だったのです。
— A. ビアス A.Bierce 『羊飼いハイタ』 青空文庫
彼のゴスペルのLPはほんとによく売れるが、そのほかは、息ながくしかしポツリポツリと売れていく程度だという。
— 片岡義男 『エルヴィスから始まった』 青空文庫
それだのに、咲耶媛だけをおとめになつて、石長媛をおかえしになったうえは、あなたも、あなたのご子孫のつぎつぎのご寿命も、ちょうど咲いた花がいくほどもなく散りはてるのと同じで、けっして永くは続きませんよ」と、こんなことを申し送りました。
— 鈴木三重吉 『古事記物語』 青空文庫
作例 · 標準
この技術はいく程か進歩している。
いく程の距離があればもう安全だろう。
いく程か研究が進んだが完成には至らない。
いく程の困難があっても続けるべきだ。