皆人
みなひと
名詞
標準
文例 · 用例
そのうとうとした、まどろみ心地の夢の中で、だれも皆人々は、母の懐中に抱かれて居た、幼なき時の記憶を思ひ、なつかしい子守唄を思ふのだつた。
— 萩原朔太郎 『冬の情緒』 青空文庫
おれたちは皆人柱なんだ!
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
「汝らは皆人を慰めんとてかえって人を煩わすものなり」は原語を直訳すれば「汝らは人を苦しむる慰者なり」となる。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
こんな虫がだんだんに数を増して、それが皆人間などと平等な生存の権利を主張するようになったらどうだろう。
— 寺田寅彦 『蜂が団子をこしらえる話』 青空文庫
いふこと信ぜられず、すること皆人の疑を増すをいかにせむ。
— 泉鏡花 『竜潭譚』 青空文庫
ひとり、唯、単に、一宇の門のみ、生首に灯さで、淋しく暗かりしを、怪しといふ者候ひしが、さる人は皆人の心も、ことのやうをも知らざるにて候。
— 泉鏡花 『凱旋祭』 青空文庫
(これはの、皆人を磔に上げる時に結えた縄だ、)って扱いて見せるのでございます。
— 泉鏡花 『湯女の魂』 青空文庫
釣をする、網を打つ、鳥をさす、皆人の智恵で、何にも知らない、分らないから、つられて、刺されて、たべられてしまふのだトかういふことだった。
— 泉鏡花 『化鳥』 青空文庫