循
循
名詞
標準
文例 · 用例
「三造は因循に見える。
— 中原中也 『青年青木三造』 青空文庫
焚火焚火、人々は手足の関節から、血の循環が一秒一秒止まったように、意識された、今凍えて行くのだということも解る、早くどうかしろと神経が知らせてくれる、誰の顔を見ても、蝋のように白い、マッチ箱は燐寸一本さえ、烟を立てることなしに、空になったほど、何もかも、ビショ濡れになった。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
然れども国民の声は神の声なり、国民の理想に循ひしものにして天理に反きしものは甚だ稀なり、能く国民の志望を充たせし人は常に能く人類の幸福を増進せし人なり、ネルソンは英国民の理想に応ひて世界進歩に偉業を呈せり、英国に忠実なりし彼は人類全躰の恩人なり。
— 内村鑑三 『ネルソン伝に序す』 青空文庫
さらにダルガスの方法に循い植林を継続いたしますならば数十年の後にはかの地に数百万エーカーの緑林を見るにいたるのでありましょう。
— 信仰と樹木とをもって国を救いし話 『デンマルク国の話』 青空文庫
ほとんどなくなってしまいましたから、私はいわゆる坊主臭い因循的の考えになってきました。
— 内村鑑三 『後世への最大遺物』 青空文庫
「地」というも勿論当時の地文学に循っての語であって、地球を意味せず、地を扁平なものと見ての言である。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
もうひとり、やはり私の年少の友人、三田循司君は、ことしの五月、ずば抜けて美しく玉砕した。
— 太宰治 『散華』 青空文庫
あれは、八月の末であったか、アッツ玉砕の二千有余柱の神々のお名前が新聞に出ていて、私は、その列記せられてあるお名前を順々に、ひどくていねいに見て行って、やがて三田循司という姓名を見つけた。
— 太宰治 『散華』 青空文庫