百万遍
ひゃくまんべん
名詞
標準
million times
文例 · 用例
或る新宿の百貨店で、鉛筆を手にもつた若い係りの店員と、例によつて百万遍問答を繰返してゐたら、和服を着た年配の店員が側から出て来て、「そりや君。
— 萩原朔太郎 『名前の話』 青空文庫
百万遍の数取りのように、一同ぐるりと輪になって、じりじりと膝を寄せると、千倉ヶ沖の海坊主、花和尚の大きな影が幕をはびこるのを張合いにして、がんばり入道、ずばい坊、鬼火、怪火、陰火の数々。
— 泉鏡花 『吉原新話』 青空文庫
とんでもない奴等、若い者に爺婆交りで、泊の三衛門が百万遍を、どうでござりましょう、この湯治場へ持込みやがって、今に聞いていらっしゃい隣宿で始めますから、けたいが悪いじゃごわせんか、この節あ毎晩だ、五智で海豚が鳴いたって、あんな不景気な声は出しますまい。
— 泉鏡花 『湯女の魂』 青空文庫
憑物のある病人に百万遍の景物じゃ、いやもう泣きたくなりまする。
— 泉鏡花 『湯女の魂』 青空文庫
大方時刻の移るに従うて、百万遍を気にするのでありましょう。
— 泉鏡花 『湯女の魂』 青空文庫
十四 これへ何と、前触のあった百万遍を持込みましたろうではありませんか、座中の紳士貴婦人方、都育ちのお方にはお覚えはないのでありまするが、三太やあい、迷イ児の迷イ児の三太やあいと、鉦を叩いて山の裾を廻る声だの、百万遍の念仏などは余り結構なものではありませんな。
— 泉鏡花 『湯女の魂』 青空文庫
南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏と、風が引いたり寄せたりして聞えまする、百万遍。
— 泉鏡花 『湯女の魂』 青空文庫
小宮山は冷たい汗が流れるばかり、南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏南無阿弥陀仏、と隣で操り進む百万遍の声。
— 泉鏡花 『湯女の魂』 青空文庫
作例 · 標準
数珠を回しながら「南無阿弥陀仏」と百万遍唱える修行に、多くの信徒が集まった。
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「そんなこと百万遍も聞いたよ」と、彼女は何度も繰り返される昔話に苦笑いした。
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職人は、完璧な仕上がりを求めて百万遍もの試行錯誤を繰り返してきた。
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