現実界
げんじつかい
名詞
標準
the real world
文例 · 用例
すなわち、現実界の具体的表象に規定されないで、自由に形式を創造する自由芸術の意味は、模様としては、幾何学的模様にのみ存している。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
音楽の話にしろ、文学の話にしろ、時事問題にしろ、スポーツ界の噂にしろ、流行の読みもの、乃至は結核に対する最新の知識や療法にしろ、総て彼の世界は現実界のづつと後ろの方に遠ざかつた古ぼけた背景にすぎなかつた。
— 徳田秋聲 『老苦』 青空文庫
今の少女はそのヴェールをかなぐり棄て、現実界を直視している。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
それでもしこの現実界から我々の情意を除き去ったならば、もはや具体的の事実ではなく、単に抽象的概念となる。
— 西田幾多郎 『善の研究』 青空文庫
此|蒼褪めた生気のない古手の思想が、意識の表面で凝って髣髴として別天地を拓いている処を見ると、理想だ、人生観だというような種々の観念が美しい空想の色彩を帯びて其中に浮游していて、腹が減いた、銭が欲しいという現実界に比べれば、※に美しいように見える。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
浮気な不真面目な私は直ぐ好い処を看附けたという気になって、此別天地へ入り込んで、其処から現実界を眺めて罵しっていたのだ。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
現実界に触れて実感を得ると、他愛もなく剥げて了う、剥げて木地が露われる。
— 二葉亭四迷 『平凡』 青空文庫
仙人のごとき仏のごとき子供のごとき神のごとき曙覧は余は理想界においてこれを見る、現実界の人間としてほとんど承認するあたわず。
— 正岡子規 『曙覧の歌』 青空文庫
作例 · 標準
子供の頃は、絵本の世界が現実界よりも魅力的だった。
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サイバー空間と現実界の融合が、現代社会の特徴だ。
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彼は、現実界の厳しさを知り、大人になった。
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