銀杏返し
いちょうがえし
名詞
標準
ancient Japanese ladies' hairstyle
文例 · 用例
主人夫婦の外には二十二、三の息子らしい弱そうな脊の高い男と、それからいつも銀杏返しに結うた十八、九の娘と、外には真黒な猫が居るようであった。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
冬が容捨もなく迫って来て木枯しが吹き募るある夜、散歩の帰り途に暗闇阪近くなった時、自分の数間前を肩をすぼめて俯向いて行く銀杏返しの女がある。
— 寺田寅彦 『やもり物語』 青空文庫
民子は今日を別れと思ってか、髪はさっぱりとした銀杏返しに薄く化粧をしている。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
そこから中座の筋むかい、雁治郎飴の銀杏返しに結った娘さんから、一|鑵、ゆいわたを締めつけるように買ってきた包のなかから、古典の都市がちらちら介在する。
— 吉行エイスケ 『大阪万華鏡』 青空文庫
水番というのか、銀杏返しに結った、年の老けた婦が、座蒲団を数だけ持って、先に立ってばたばた敷いてしまった。
— 梶井基次郎 『城のある町にて』 青空文庫
少いのは時々に髮が違ふ、銀杏返しの時もあつた、高島田の時もあつた、三輪と云ふのに結つても居た。
— 泉鏡太郎 『霰ふる』 青空文庫
肩を絞って、胸を外らすと、遥に打仰いだ顔はやや蒼く、銀杏返しの鬢が引戦いで見える。
— ――(前題――楊弓) 『ピストルの使い方』 青空文庫
後に――丸山福山町に、はじめて一葉女史を訪ねた歸り際に、襟つき、銀杏返し、前垂掛と云ふ姿に、部屋を送られて出ると、勝手元から、島田の十八九、色白で、脊のすらりとした、これぞ――つい此の間なく成つた――妹のお邦さん、はら/\と出て、「お麁末樣。
— 泉鏡太郎 『麻を刈る』 青空文庫
作例 · 標準
例句1
例句2
例句3
例句4
ウィキペディア
銀杏返し(いちょうがえし)は、幕末ごろ10代前半から20歳未満ぐらいの少女に結われた髷で、芸者や娘義太夫にも結われるようになり、明治以降は30代以上の女性にも結われるようになった 。京都では蝶々髷と呼ぶ。
出典: 銀杏返し — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0