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行中

ぎょうちゅう
名詞
1
標準
in the middle of a line
文例 · 用例
而もその夫といふのは、アメリカイズムの流行中心である映画会社にゐるにも関はらず、珍しくも太い横幅の長い口鬚をつけて、ゐて、女に甘えられるのが嫌だといふのではないが、そんな新式な甘え方を、調子よく受け取れるといふ格恰の男ではなかつた。
――飜弄さる 蜻蛉 青空文庫
私は馬に慣れないので、少なからず閉口したが、同行中の神田憲君は、この仲間では馬術の達人で、ややともすれば遅れがちな私の馬の綱を、時々引いてくれた。
小島烏水 火と氷のシャスタ山 青空文庫
行中の汽車道から三町位はなれた工場の高い煙突の煙が大體東へ靡いて居るのに、すぐ近くの工場の低い煙突の煙が南へ流れて居るのに氣がついた。
寺田寅彦 伊香保 青空文庫
蜻蛉や鴉が飛行中に機関の故障を起して墜落するという話は聞かない。
寺田寅彦 烏瓜の花と蛾 青空文庫
事務長ガ無電ヲ神戸港ノ司令部ニ打ツ 兵来リテ汽車ニテ○○へ急グ 航行中ノ運送船ヨリ縄梯子ヲ降シ、モーターボートヨリ兵乗リウツル。
附・戦線便り 陣中日誌(遺稿) 青空文庫
その顏は、自然に使ひ耗らされ、汚れ、皺だらけになり、旅行中嵌めきつてゐた手袋のやうに、伸び切つてしまつてゐる。
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 「マルテ・ロオリッツ・ブリッゲの手記」から 青空文庫
中央アジアの旅行中シナの大官からごちそうになったある西洋人の紀行中の記事に、数十種を算する献立のどれもこれもみんな一様な黴のにおいで統括されていた、といったようなことを書いている。
寺田寅彦 日本人の自然観 青空文庫
会堂内で葬式のプログラムの進行中に、突然堂の一隅から鋭いソプラノの独唱の声が飛び出したので、こういう儀式に立ち会った経験をもたない自分はかなりびっくりした。
寺田寅彦 B教授の死 青空文庫