短生
たんせい
名詞
標準
文例 · 用例
烈々たる炎の如き感情の動くまゝに、その短生を、火花の如く散らし去つた彼女の勝気な魂は、恐らく何の悔をも懐くことなく縹渺として天外に飛び去つたことだらう。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
とかく蘭丸と光秀とをいろいろからませている話は、若年にして本能寺で死んだ蘭丸の短生涯を小説化するため、大抵は仕組まれたもので、信長が蘭丸に光秀を折檻させたなども多分嘘である。
— 菊池寛 『山崎合戦』 青空文庫
烈々たる炎の如き感情の動くまゝに、その短生を、火花の如く散らし去った彼女の勝気な魂は、恐らく何の悔をも懐くことなく縹渺として天外に飛び去ったことだろう。
— 菊池寛 『真珠夫人』 青空文庫
いはば女房運の惡い人であつて、そのことが最初の妻縫が十三四歳で結婚し、十九歳の短生涯で終つたことや、昌造が生れたての赤ン坊と結婚式を擧げねばならなかつたことや、そんな不自然さと結びついてゐるやうに私には思へてならないのである。
— 徳永直 『光をかかぐる人々』 青空文庫
原田氏は不幸にも命數に拙く、その志は終に伸ばされずに了つたが、その短生涯の孤高であつたことも爭はれぬやうに思はれる。
— 蒲原有明 『七月七日』 青空文庫
そして、紫紐の丹三、赤星|重兵衛などと、第二の緑林の徒を糾合して、東海に白浪の悪名をほしいままにしたのは、それから彼が二十九歳に刑刀をうけるまでの短生涯の話で、ここでは語る時機ではありません。
— 吉川英治 『江戸三国志』 青空文庫