業物
わざもの
名詞
標準
sharp sword
文例 · 用例
「何ぶんにも大業物ですからな。
— 佐左木俊郎 『栗の花の咲くころ』 青空文庫
彼は幾|口も持っている刀のうちでも、これを最も秘蔵の業物としていたので、去年故郷を退転する時にも余の刀はみんな手放してしまって、籠釣瓶だけを身につけて来たのであった。
— 岡本綺堂 『籠釣瓶』 青空文庫
さう大してすぐれた業物でもないが、また飾なども立派ではないが、それをKは、日清戦役当時、虎之助君の従征の餞別として、九段下の刀剣商に行つて、わざ/\買つて贈つた。
— 田山録弥 『田舎からの手紙』 青空文庫
けれども、江戸名物の元禄退屈男は、一向それを知らぬげに、奥の一間へ陣取って、ためつすかしつ眺めながら、しきりにすいすいと大業物へ油を引いていたのも、世は腹の立つ程泰平と言いながら、さすが直参お旗本のよき手嗜みです。
— 続旗本退屈男 『旗本退屈男 第二話』 青空文庫
しかもそれが新刀は新刀でしたが、どうやら平安城流を引いたらしい大変れ物で、荒沸え、匂い、乱れの工合、先ず近江守か、相模守あたりの作刀らしい業物でしたから、時刻は今|短檠に灯が這入ったばかりの夕景とは言い条、いわゆるこれが良剣よく人をして殺意を起こさしむと言う、あの剣相の誘惑だったに違いない。
— 続旗本退屈男 『旗本退屈男 第二話』 青空文庫
では、まだ少し早いが、ひと廻り曲輪廻りをやって来るか」 のっそりと立ち上がって、今、血に巡り会わしてやりたいと言ったばかりの業物を、音もなくすいと腰にしたとき――、「お兄様!
— 続旗本退屈男 『旗本退屈男 第二話』 青空文庫
しかもそれが新刀は新刀でしたが、どうやら平安城流を引いたらしい大変れ物で、荒沸え、匂い、乱れの工合、先ず近江守か、相模守あたりの作刀らしい業物でしたから、時刻は今短檠に灯が這入ったばかりの夕景とは言い条、いわゆるこれが良剣よく人をして殺意を起こさしむと言う、あの剣相の誘惑だったに違いない。
— 続旗本退屈男 『旗本退屈男 第二話』 青空文庫
まだ業物が血を吸い足らぬというているぞッ。
— 耳のない浪人 『右門捕物帖』 青空文庫
作例 · 標準
この刀は業物として名高く、切れ味は随一だ。
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侍は、先祖代々伝わる業物を手入れし、大切にしていた。
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「さすが業物、あっという間に実を斬ってしまった」と、試し斬りの結果に満足げだった。
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