挙一
けんいち
名詞
標準
文例 · 用例
けれども彼の神経は、知らず/\、妻の一挙一動に引きつけられた。
— 黒島傳治 『窃む女』 青空文庫
おおぜいが車座になってこの新しい同棲者の一挙一動を好奇心に満たされて環視しているのであった。
— 寺田寅彦 『ねずみと猫』 青空文庫
それでいて一挙一動がいかにも子供子供しているのである。
— 寺田寅彦 『ねずみと猫』 青空文庫
親切であるために人の一挙一動は断えず注意深い目で四方から監視されている。
— 寺田寅彦 『田園雑感』 青空文庫
個人の一挙一動は寒天のような濃厚な媒質を透して伝播するのである。
— 寺田寅彦 『田園雑感』 青空文庫
四 熱帯魚(その二) いろいろな熱帯魚をよく見ていると、種類によってやはり一挙一動にそれぞれの特徴があるように思われて来る。
— 寺田寅彦 『試験管』 青空文庫
癪じゃ、第一、あの美人は、私が前へ目を着けて、その一挙一動を探って、兄じゃというのが情男なことまで貴公にいうてやった位でないかい。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
この犬、一挙一動よく主婦の意を知る、今その座を立ったのを見ててっきり二階へ上るのだと目敏く先へ立って飛出したのであるが、段を六ツばかり駈上ると、振返って猶予って待っている風情。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫