発点
はつてん
名詞
標準
文例 · 用例
ブートルーは「神秘説の心理」と題する論文のうちで、神秘説に関して「その出発点は精神の定義しがたい一の状態で、ドイツ語の Sehnsucht がこの状態をかなり善く言い表わしている{2}」といっているが、すなわち彼はフランス語のうちに Sehnsucht の意味を表現する語のないことを認めている。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
なお、客観的表現を出発点として「いき」の構造を闡明しようとする者のほとんど常に陥る欠点がある。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
しかるに客観的表現を出発点として「いき」の闡明を計る者は多くみなかような形相的方法に陥るのである。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
されば自然主義の出発点は、始めから人間主義者的な逆説感に立っていたので、つまり言えば「道徳に反対する道義主義」であったのだ。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
その結果、遂に思いきって『自由詩の原理』を焼き棄て、全然始めから出発点を新たにし、もっと構想の変った別の著述に取りかかった。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
――この男は甞て心的活動の出発点に際し、純粋に自己自身の即ち魂の興味よりもヴァニティの方を一足先に出したのです。
— 中原中也 『小林秀雄小論』 青空文庫
これ出発点において全く誤っていたためである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫
私は、再びもとの出発点に立っていた。
— 太宰治 『猿ヶ島』 青空文庫