旨い
うまい
形容詞
標準
文例 · 用例
何か旨い仕かけで、放送開始と共に合図のベルでも鳴るやうに出来ないだらうか?
— 萩原朔太郎 『ラヂオ漫談』 青空文庫
賑じゃあるし、料理が上手だからお菜も旨いし、君、昨夜は妹たちと一所に西洋料理を奢って貰った、僕は七皿喰った。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
」 め組が聞いたら、立処に汝の一命|覚束ない、事を云って、けろりとして、「静岡は口の奢った、旨いものを食う処さ。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
」 と唐突に聞かれたので、小芳は恍惚したように、酒井の顔を視めると……「あれよ、ちょいと意気な、清元の旨い、景気の可い、」 いいいい本を引返して、「扱帯で、鏡に向った処は、絵のようだという評判の……」 と凝と見られて、小芳は引入れられたように、「蔦吉さん。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
」 と碗を出して、理学士は、道子が、毛一筋も乱れない円髷の艶も溢さず、白粉の濃い襟を据えて、端然とした白襟、薄お納戸のその紗綾形小紋の紋着で、味噌汁を装う白々とした手を、感に堪えて見ていたが、「玉手を労しますな、」 と一代の世辞を云って、嬉しそうに笑って、「御馳走(とチュウと吸って)これは旨い。
— 泉鏡花 『婦系図』 青空文庫
」「人情がないぜ、なあ、己が旨いものを持って来るのに。
— 泉鏡花 『海異記』 青空文庫
嫁さんが食べる方が、己が自分で食べるより旨いんだからな。
— 泉鏡花 『海異記』 青空文庫
爽な心持に、道中の里程を書いた、名古屋扇も開くに及ばず、畳んだなり、肩をはずした振分けの小さな荷物の、白木綿の繋ぎめを、押遣って、「千両、」とがぶりと呑み、「ああ、旨い、これは結構。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫