頃合い
ころあい
名詞
標準
文例 · 用例
しかし、午後の三時頃になると、疲れても来るし、ひとが恋しくもなるし、遊びたくなって、頃合いのところで仕事を切り上げ、家へ帰る。
— 太宰治 『朝』 青空文庫
あの娘を拝むとも言いたくないから、似合いだとか、頃合いだとか、そこは何とか、糸的の心づもりで、糸的の心からこの縁談を思いついたようによ、な、上杉さんに。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
すると同じ頃合いに、逆コースから順コースの人込みに移ったらしい学生の後姿が五六のまばらの人を距てて、かの女の眼の前にぽっかり新しく泛んだ。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
料亭など借りるのは出来過ぎているし、寮は人を介して頼み込むのが大仰だし、その他に頃合いの家を探すのであるが、とかく女の身は不自由である。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
)蓮月 ――丁度頃合いのあたたか味になった。
— 岡本かの子 『ある日の蓮月尼』 青空文庫
主人の親父とは頃合いの飲み相手だ、薊は二つめにさされた杯を抑え、「時に今日上がったのは、少し願いがあって来たわけじゃから、あんまり酔わねいうちに話してしまうべい。
— 伊藤左千夫 『春の潮』 青空文庫
計算によれば到着はちょうど朝食の頃合いだ。
— THE MAN WITH THE TWISTED LIP 『唇のねじれた男』 青空文庫
頃合いを見計らって毒蛇をあの通風口へ向かわせ、蛇は綱を伝い寝台へ下りる。
— THE ADVENTURE OF THE SPECKLED BAND 『まだらのひも』 青空文庫