他心
たしん
名詞
標準
other intention
文例 · 用例
この状態を、「自利、利他心平等」と言って、自分をよくし、他人をも同時に同じようによくするのですから、その人を菩薩として尊びます。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
本集は歌集であるゆゑ、作品にすべてを委ね、病気の経過その他心境の如何等に就いてはここに贅しない。
— 北原白秋 『黒檜』 青空文庫
自分も病院を出て七月には開業する運びに成つたので其準備のために出京したといふこともこま/″\噺して見たく、此は直接噺をしたいと思つて手紙ではいつてやらなかつたことではあり其他心にはいろ/\のことも思つて田端へついた。
— 長塚節 『開業醫』 青空文庫
詩歌管絃……蹴鞠……酒……女子……さういふものより他心にかけて居るものはないと思うてゐましたのに……。
— 田山花袋 『道綱の母』 青空文庫
」 ふざけたやうに、だが殊の他心は塞がれてゐる調子で藤村は、そんなことを云つた。
— 牧野信一 『環魚洞風景』 青空文庫
――いかにも物懶さと云い、何処やら地から生え抜き日本離れのした雰囲気と云い、面白いのだが、私共は或虫、その他心配で迚も泊る気にはなれなかった。
— 宮本百合子 『長崎の一瞥』 青空文庫
要するに女は誰でも君にとつては同じいことだ、君にとつて必要なのは、君の眼を瞞着しがちな、いはれのない愛他心人情を捨てさる機会を掴むことだよ。
— 坂口安吾 『淫者山へ乗りこむ』 青空文庫
日本人は宗教心を持たない代りに、手軽な諦らめとあんまり筋道のはつきりしない愛他心とに恵まれてきました。
— ――中島健蔵氏へ質問―― 『日本人に就て』 青空文庫
作例 · 標準
彼の行動は、純粋な善意からではなく、何か他心があるのではないかと疑われた。
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