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手取

てっとり
名詞
1
標準
文例 · 用例
まるでもう批評家が大向ふとして相手取る大家になつたやうな気持で。
中原中也 その頃の生活 青空文庫
石の急壁を登りかけていると、雷鳥が一羽、ちょこちょこと前を歩いている、晃平が、狙いをつけて一発放したが、禽は横に逸れて、截られた羽が、動揺した空気に白く舞った、一行手取りにするつもりで、暫く追いかけて見たが、掌中の物にはならなかった。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫
昨年九月一日|被服廠跡で起った火焔の渦巻を支配したと同じ方則がここにも支配しているのだろうと思って、一生懸命に眺めていたが、この模糊とした煙の中から、そう手取早く要領を得た方則を読取る事は容易な仕事ではないのであった。
寺田寅彦 雑記(2) 青空文庫
(明治四十一年二月四日『東京朝日新聞』)         六十四      煤煙問題 ロンドン地下電鉄会社の発電所で焚く石炭の煙がウェストミンスターの町へ掛かって損害を与えるというので、同市会から会社を相手取って訴訟を起した。
寺田寅彦 話の種 青空文庫
御近習、宮の中へ闖入し、人妻なればと、いなむを捕えて、手取足取しようとしたれば、舌を噛んで真俯向けに倒れて死んだ。
泉鏡花 天守物語 青空文庫
という娘を手取足取。
泉鏡花 薬草取 青空文庫
――実は旅の事欠けに、半紙に不自由をしたので、帳場へ通じて取寄せようか、買いに遣ろうかとも思ったが、式のごとき大まかさの、のんびりさの旅館であるから、北国一の電話で、呼寄せていいつけて、買いに遣って取寄せる隙に、自分で買って来る方が手取早い。
泉鏡花 みさごの鮨 青空文庫
これは陸で探るより、船で見る方が手取り早うございますよ。
泉鏡花 半島一奇抄 青空文庫