草藤
くさふじ異読 クサフジ
名詞
標準
tufted vetch (Vicia cracca)
文例 · 用例
落葉松の林中には蝉時雨が降り、道端には草藤、ほたるぶくろ、ぎぼし、がんぴなどが咲き乱れ、草苺やぐみに似た赤いものが実っている、沢へ下りると細流にウォータークレスのようなものが密生し、柵囲いの中には山葵が作ってある。
— 寺田寅彦 『浅間山麓より』 青空文庫
築山陰の野路を写せる径を行けば、蹈処無く地を這ふ葛の乱れ生ひて、草藤、金線草、紫茉莉の色々、茅萱、穂薄の露滋く、泉水の末を引きて※々水を卑きに落せる汀なる胡麻竹の一叢茂れるに隠顕して苔蒸す石組の小高きに四阿の立てるを、やうやう辿り着きて貴婦人は艱しげに憩へり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
見上げるような両側の崖からは、芒と野萩が列車の窓を撫でるばかりに生い茂って、薊や、姫紫苑や、螢草や、草藤の花が目さむるばかりに咲き繚れている。
— 白柳秀湖 『駅夫日記』 青空文庫