腐泥
ふでい
名詞
標準
sapropel
文例 · 用例
とうとうつかまって顔といわず着物といわずべとべとの腐泥を塗られてげらげら笑っている三十男の意気地なさをまざまざと眼底に刻みつけられたのは、誠に得難い教訓であった。
— 寺田寅彦 『五月の唯物観』 青空文庫
そんなわけで、もしも端れの一つに橋がなかったとすれば、その一劃は、腐泥のなかで、孤島のように泛びあがってしまうのだ。
— 小栗虫太郎 『地虫』 青空文庫
酔っているのは一時で、しらふでいるのは始終である。
— 芥川龍之介 『ひょっとこ』 青空文庫
そうすると、しらふでいる時の平吉の方が、ほんとうの平吉のように思われるが、彼自身では妙にどっちとも云い兼ねる。
— 芥川龍之介 『ひょっとこ』 青空文庫
これが局長さんです」 と、奥の卓子の向ふでいま起ち上つた詰襟黒服の、なるほどお役人らしい一人を紹介してくれた。
— 岸田國士 『北支物情』 青空文庫
向ふでいふだけ出すわけぢやなからうが、人間はふと気前をみせたくなるものらしい。
— 四幕と声のみの一場よりなる喜劇 『速水女塾』 青空文庫
若旦那が鯱鉾立して喜ぶ話だと、見世であんなに、大きなせりふでいったじゃないか。
— 邦枝完二 『おせん』 青空文庫
その気になればしらふでいられる。
— The Mystery of the Four Fingers 『謎の四つ指』 青空文庫
作例 · 標準
湖底には長い年月をかけて、有機物が堆積した腐泥が厚く積もっている。
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腐泥の中からは、古代の植物や微生物の痕跡が豊富に見つかり、研究が進められている。
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深い海の底で、腐泥がゆっくりと形成され、地球の歴史を物語っている。
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