遭
遭
名詞
標準
文例 · 用例
(多くの物凄い怪談は、たいてい夢の恐怖を素材にしてゐる)現實の世界に於ては、たとへどんなに恐ろしい事件、死に直面するやうな事件に遭遇しても、決して夢のそれのやうには恐ろしくない。
— 萩原朔太郎 『夢』 青空文庫
」「あゝ耕二は毎日の様にこんな目に遭ふのだ………さうだ、如何せ耕二は毎日の様に斯ういふ目に遭ふのだ。
— 中原中也 『耕二のこと』 青空文庫
超現実派の詩論なぞも読んでをりますが、そして所々非常な卓見にも遭遇しますが、要するに読んだ後では「今時誰も結論には到達しないのだ」といふ何時も乍らの呟きを繰返さなければならない始末です。
— 中原中也 『近時詩壇寸感』 青空文庫
私は悲劇をみて泣いたことはない悲劇に遭遇したことのある自分を発見したゞけであつた。
— 中原中也 『(最も純粋に意地悪い奴)』 青空文庫
同君は、その後帰朝して、過般の大震災で、鎌倉で圧死の不幸に遭われた、他の二人は、野坂滋明君と国府精一君とである、今は米国と日本に別れていて、共に健在である。
— 小島烏水 『火と氷のシャスタ山』 青空文庫
) さて新雪について言うと、低地の気温の高い所で、密集した雲が雨となるように、山岳の高寒地のそれは雪になる、しかし今まで降っていた雪が、低い空気層に入ると、忽ち雨と変わることは高山を上下する人のよく遭遇する所である。
— 小島烏水 『高山の雪』 青空文庫
辻村遭難、及び遺稿発掘当時の状況は、静かなる夏の一夜、常助氏の邸宅で、辻村の彫像(高田博厚氏作)の下に、常助氏、同夫人、及び高野氏とのまどいに、しめやかな物語をうかがって、書き附けて置いたものである。
— 附「スウィス日記」の由来 『「続スウィス日記」発掘の始末』 青空文庫
そのごとく真に強い国は国難に遭遇して亡びないのであります。
— 信仰と樹木とをもって国を救いし話 『デンマルク国の話』 青空文庫