浮浪罪
ふろうざい
名詞
標準
文例 · 用例
出るとすぐ跟け廻され、浮浪罪で留置された。
— 葉山嘉樹 『乳色の靄』 青空文庫
警視庁からの罪名書きには、暴力で警官に抵抗したという官吏抗拒罪や、秩序紊乱罪や、旅券規則違反罪や、浮浪罪などといういろんな出たらめが並べてあったが、予審判事はその中の旅券規則違反についてのことだけしか尋ねなかった。
— 大杉栄 『日本脱出記』 青空文庫
今なら浮浪罪で挙げられるところだが――その上先生は、大きな樹に登って、その幹の股に陣どって二晩でも三晩でも眠っているのが常だったというから、この頃アメリカなどで流行る滞樹上競争は、この魚心堂先生が元祖である。
— 新版大岡政談 『魔像』 青空文庫
ただ吾々は今のような自然弁証法の歴史的である出所経歴を知っているが故に、之を浮浪罪に問う代りに之に保護を与えることが出来る筈である。
— 戸坂潤 『現代哲学講話』 青空文庫
首輪も嵌めず定住処もなく、定職もなしにフラフラしていると、浮浪罪に問われて、タライ廻しに合った揚句、三河島で秘密裡に処置されて了うが、その代り飼い犬となって雇われたとなると、仲々尊敬されるものである。
— 戸坂潤 『社会時評』 青空文庫
どうしても青くならない歌劇の目三太郎琵琶芸者田谷力三を追駈ける桂雨腰に手を当てて歌劇の嬉しさう雲雀浮浪罪歌劇のプロを持つたまゝ天涯子 オペラについては已に詳しく語り過ぎた。
— 正岡容 『大正東京錦絵』 青空文庫