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水楼

すいろう
名詞
1
標準
文例 · 用例
たとえば薄暮の水楼の欄干に男女が相対して話している。
寺田寅彦 耳と目 青空文庫
こゝを詠んだ昔の江戸っ児詩人の詩だといって池上は、竹枝影在水楼間  春入嬌波洗碧湾柳線織成鶯羽色  雲鱗畳得鯉魚斑 こんな詩を口誦んで聞かせます。
岡本かの子 生々流転 青空文庫
左側の水楼に坐して此方を見る老人のあればきっと中風よとはよき見立てと竹村はやせば皆々笑う。
寺田寅彦 東上記 青空文庫
九つの歳父母に従うて東海道を下りし時こゝの水楼に※魚の塩焼の骨と肉とが面白く離るゝを面白がりし事など思い出してはこの頃の吾なつかしく、父母の老い給いぬる今悲しかり。
寺田寅彦 東上記 青空文庫
何の祝宴か磯辺の水楼に紅燈山形につるして絃歌湧き、沖に上ぐる花火夕闇の空に声なし。
寺田寅彦 東上記 青空文庫
その翌日直ちに土倉氏を銀水楼に訪れけるに、氏はいまだ出阪しおらざりき、妾の失望いかばかりぞや。
福田英子 妾の半生涯 青空文庫
二階は、水楼の感じがすると、三吉が来る度に言うところで、隅田川が好く見えた。
島崎藤村 家(下巻) 青空文庫
十月二十日自画像に題す鏡せばおさなくて見しおほははと見まがふばかりわれふけにけり十二月十四日余年二十六歳之時、初號千山萬水樓主人、連載社會主義評論于讀賣新聞紙上、名顯夙號千山萬水樓  夙に号して千山万水楼といふ、如今草屋似扁舟  如今草屋扁舟に似たり。
河上肇 閉戸閑詠 青空文庫