まざまざ
まざまざ
副詞-と
標準
vividly
文例 · 用例
「おれはいま娘の涙を手に弄んでいるのではあるまいか」 すると、娘がいったことであのときは不服のあまり胸に受けつけなかった意味のことが、まざまざと暗んじ返されてく来るのだった。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
それを見つけた彼の母の、その驚き、そのうろたえ、悲しい声を絞って人を呼びながら引き上げたありさま、多くの姉妹らが泣き叫んで走り回ったさまが、まざまざと目に見るように思い出される。
— 伊藤左千夫 『奈々子』 青空文庫
私の生きた知覚は、既に十数年を経た今日でさえも、なおその恐ろしい印象を再現して、まざまざとすぐ眼の前に、はっきり見ることができるのである。
— 散文詩風な小説 『猫町』 青空文庫
それだのになぜこうまで薫の肉体に訣れることが悲しいのか、単純な何の取柄もない薫より、世の中をずっと苦労して来た貝原にむしろ性格の頼み甲斐を感じるのに、肉体ばかりはかえって強く離反して行こうとするのが、今日このごろはなおさらまざまざ判って来た。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
とに角、掛布を速にお前の胸に覆ひながら、滑り落ちた氷嚢をお前の額に置きながら、さうしたお前を母や兄や看護婦達にまざまざしく見詰められる事が私には苦しかつた。
— 南部修太郎 『疑惑』 青空文庫
そして、ぢつと眼をふさいで椅子に身を凭せてゐると、まだ手術室に這入り込まない先からお前の手術の場面がまざまざと眼の前にちらついてくる。
— 南部修太郎 『疑惑』 青空文庫
『何と云ふ事だ‥‥‥』と、かう心に獨りごちた時、私の眼にはあの貞雄君の顏が消さうとしても消えぬ幻影になつてまざまざしく映つた。
— 南部修太郎 『疑惑』 青空文庫
が、お前のあの聲がまざまざと耳に殘つてゐるのをどうしようか‥‥‥‥。
— 南部修太郎 『疑惑』 青空文庫
作例 · 標準
彼の語り口は巧みで、当時の情景がまざまざと目に浮かんだ。
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失敗を経験して、自分の未熟さをまざまざと思い知らされた。
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夢の中で、亡くなった祖母がまざまざと現れた。
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