葉陰
はかげ
名詞
標準
shadow of a leaf or tree
文例 · 用例
そして枕もとの花鉢をのぞき込んで、葉陰にかくれた木札を見つけ、かなで書いた花の名を一つ一つ大きな声で読み上げた、その読み方がおかしいので皆が笑った。
— 寺田寅彦 『病室の花』 青空文庫
それもたった二輪だけ、款冬の葉陰に隠れて咲いているのを見つけた。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫
最後に刈り残された庭の片すみのカンナの葉陰に、一きわ濃く茂った部分を刈っていた長女は、そこで妙なものを発見したと言って持って来た。
— 寺田寅彦 『芝刈り』 青空文庫
其処には桃園があって、青葉の葉陰に小さな実の見えるその樹の一株に青い紐を懸けて縊死している者があった。
— 田中貢太郎 『竇氏』 青空文庫
怪しい女はその物音を聞いて蘆の葉陰から透して見た。
— 田中貢太郎 『女賊記』 青空文庫
そこの腰掛茶屋や森の葉陰などで、遊び仲間のほかには誰にも見られないで、あらゆる気違いじみたまがいものの歓楽にふけるのさ、――勝手なことをしたりラム酒を飲んだりしてね。
— 『モルグ街の殺人事件』続編 『マリー・ロジェエの怪事件』 青空文庫
――折から島原の宵は、ほんのり夢色に暮れ果てて、柳の葉陰に煙る夕霧、霧にうるんでまばたく灯影。
— 京へ上った退屈男 『旗本退屈男 第四話』 青空文庫
汚い手拭地の浴衣を着た九つか十位の男の児が、剥製の蛙みたいにひょろひょろになって、つつじの株の葉陰にうずくまっていた。
— 平林初之輔 『夏の夜の冒険』 青空文庫
作例 · 標準
夏の強い日差しを避けて、公園の古いベンチの葉陰でしばらく一休みすることにした。
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葉陰から差し込む木漏れ日が、地面の苔の上に美しい光の模様を描き出している。
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小鳥たちは外敵に見つからないよう葉陰に身を隠しながら、静かにさえずり合っている。
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