鍋釜
なべかま
名詞
標準
pots and pans
文例 · 用例
夜半近く、又、行軍縦隊や、自動車や、鍋釜をかついだ大行李の人夫等が、駅頭に着いた。
— 黒島傳治 『武装せる市街』 青空文庫
名も無き小川のほとりなる農家の背戸の方に一本二本一重なるが咲ける、其蔭に洗はれたる鍋釜の、うつぶせにして日に干されたるなんど、長閑なる春のさま、この花のあたりより溢れ出づる心地す。
— 幸田露伴 『花のいろ/\』 青空文庫
しかし婆さんは何とも思わないでこの水で朝夕、鍋釜を洗うようであった。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
臺所の豪傑儕、座敷方の僭上、榮耀榮華に憤を發し、しや討て、緋縮緬小褄の前を奪取れとて、竈將軍が押取つた柄杓の采配、火吹竹の貝を吹いて、鍋釜の鎧武者が、のん/\のん/\と押出したとある……板の間ヶ|原や、古戰場。
— 泉鏡太郎 『霰ふる』 青空文庫
私は肥満っているから遁げられぬ、と鍋釜の前で貧乏ゆすり。
— 泉鏡花 『わか紫』 青空文庫
斯る深山へ登る時には、四五|日分の米の他に鍋釜をも携へて行くのが慣例。
— 岡本綺堂 『雨夜の怪談』 青空文庫
私からそれを言い出したのであったが、とにかく一家はそのつもりになって、穴を掘って食料を埋めたり、また鍋釜茶碗の類を一|揃、それから傘や履物や化粧品や鏡や、針や糸や、とにかく家が丸焼けになっても浅間しい真似をせずともすむように、最少限度の必需品を土の中に埋めて置く事にした。
— 太宰治 『薄明』 青空文庫
二 框の柱、天秤棒を立掛けて、鍋釜の鋳掛の荷が置いてある――亭主が担ぐか、場合に依ってはこうした徒の小宿でもするか、鋳掛屋の居るに不思議はない。
— 泉鏡花 『唄立山心中一曲』 青空文庫
作例 · 標準
引っ越しの荷造りで、台所にある重い鍋釜を段ボールに詰めるのは一苦労だった。
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昔ながらの金物屋の軒先には、大小様々な鍋釜が所狭しと並べられている。
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「これだけの鍋釜があれば、どんな料理でも作れそうだね」と新妻は微笑んだ。
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