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崖腹

がいふく
名詞
1
標準
文例 · 用例
崖腹にある二箇所の停車場には赤布を頭に巻いた印度巡査が黙つて白い眼を光らせながら突立つて居る。
與謝野寛、與謝野晶子 巴里より 青空文庫
境内は崖腹の地形に従つて左右に分れ、右の本廟には天、地、水の三皇を祀り、左には道士の房や客堂が建つてゐる。
附 満蒙の歌 満蒙遊記 青空文庫
また河に下りた、そして朽葉の積った陰湿な崖腹に白根葵の大きな花を見出した時には、爪先に引懸った小枝と共に満腔の不平をさらりと水に流して仕舞った。
木暮理太郎 黒部川奥の山旅 青空文庫
白根葵の咲いた崖腹を一町|許行くとまた屏風が始まる、一曲して鋭く右に折れた河の中では、花崗片麻岩の大塊が脊較べをして、水は其上を勢込んで駆け上り駆け下りている。
木暮理太郎 黒部川奥の山旅 青空文庫
雪渓は急に額を掠めて、山の半面を横なぐりにそぎ落した崖腹にのし上っている。
木暮理太郎 黒部川奥の山旅 青空文庫
左に崖腹を伝い、直に急峻なる登りとなり、九時二十五分、三窓の頭に達す。
木暮理太郎 黒部川奥の山旅 青空文庫
水に臨んで、枝をかざした大木などは、逆に崖腹に押しつけられて、からくも岩に食い込んだ根を力に、血の気の失せた蒼白のうら葉を、ヒラヒラさせて叫んでいる。
中村清太郎 ある偃松の独白 青空文庫
沢や崖腹から、岩石がおのずと動ぎ出して、河原へ落下する、その音だ。
中村清太郎 ある偃松の独白 青空文庫