背地
はいち
名詞
標準
文例 · 用例
それは村の後背地にある水田と森を越えて低い丘の縁に沿って敷設された。
— RED BRIDAL 『赤い婚礼』 青空文庫
これは極めて単純な例示に過ぎないが、鴎外の観照的能力がその具現を見せるときに、適確な記述の文章を背地に置いて奈何に肯綮に当り、手に入ったものであるかは、原文が簡単であるだけになおよく分る。
— ――黙子覚書―― 『夢は呼び交す』 青空文庫
背地は石竹色の帷で仕切られてゐる。
— 蒲原有明 『七月七日』 青空文庫
より低い場所は雪のマンテルを失って、而もまだ緑色ではなく、褐色の芝土の背地の上に、よごれた白色の筋と綴布とを見せるだけである。
— 石川欣一 『可愛い山』 青空文庫
木彫は深く、枝や花は離れ、木材は彫刻に対して、暗い背地をなす程深くえぐられている。
— 日本その日その日 『日本その日その日』 青空文庫
誰が黒い背地に黒い細部を置くことを思いつこうぞ!
— 日本その日その日 『日本その日その日』 青空文庫
稲の田は黒いが、あちらこちらに咲く菜種のあざやかな黄色の花に対して、よい背地をなしている。
— 日本その日その日 『日本その日その日』 青空文庫