碣
けつ
名詞
標準
文例 · 用例
且つや天一豪傑を鉄門関辺の碣石に生じて、カザン(Kazan)弑されて後の大帝国を治めしむ。
— 幸田露伴 『運命』 青空文庫
死人は墓碣を搖り上げて起たんとす。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
許多の石碣並び立てり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
想ふに當時この榻に坐するものは、碑碣のあなたなる林木郊野を見、往來織るが如き街道を見、又波靜なる入江を見つるならん、今は唯だ窓かと疑はる。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
さうして、石碣の矢をつがへると、折から空の高くを飛び過ぎて行く鳥の群に向つて狙ひを定める。
— 中島敦 『名人傳』 青空文庫
そうして、石碣の矢をつがえると、折から空の高くを飛び過ぎて行く渡り鳥の群に向って狙いを定める。
— 中島敦 『名人伝』 青空文庫
墓碣と云い、紀念碑といい、賞牌と云い、綬賞と云いこれらが存在する限りは、空しき物質に、ありし世を偲ばしむるの具となるに過ぎない。
— 夏目漱石 『倫敦塔』 青空文庫
季子は剣を墓にかけて、故人の意に酬いたと云うから、余も亦「猫」を碣頭に献じて、往日の気の毒を五年後の今日に晴そうと思う。
— 夏目漱石 『『我輩は猫である』中篇自序』 青空文庫