獣中
じゅうちゅう
名詞
標準
文例 · 用例
紀州安堵峯辺でいう、栗鼠は獣中の山伏で魔法を知ると、これややもすれば樹枝に坐して手を拱し礼拝の態を為すに基づく。
— 蛇に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
馬属ならぬものが馬を孕ますはずなければ、これは人知れず野馬か半野馬が孕ますに相違ないが、海獣中遠眼に馬らしく見ゆる物もあり。
— 馬に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
西半球の猴は一同この原皮を欠き、アフリカのマイモン猴は顔と尻が鮮やかな朱碧二色で彩られ獣中最美という。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
驢も豕同様、獣中最も愚とせられた物だ。
— 猪に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
欧州でも、一七二四年ダブリン版、アーロン・クロッスリーの『紋章用諸物の意義』ちゅう、予未見の書に、野猪は角を具えぬが、獣中最強のものだ。
— 猪に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
閑話休題、虎はまず猛獣中のもっとも大きな物で毛皮美麗貌形雄偉行動また何となく痒序たところから東洋諸邦殊に支那で獣中の王として尊ばれた。
— 虎に関する史話と伝説民俗 『十二支考』 青空文庫
故セントジョージ・ミヴワートは学者|一汎に猴類を哺乳動物中最高度に発達したる者と断定し居るは、人と猴類と体格すこぶる近く、その人が自分免許で万物の長と己惚るる縁に付けて猴が獣中の最高位を占めたに過ぎぬが、人も猴も体格の完備した点からいうと遠く猫属すなわち猫や虎豹獅米獅等の輩に及ばぬと論じた。
— 虎に関する史話と伝説民俗 『十二支考』 青空文庫
獣中如羊、僧中に卑しと云心也。
— 喜田貞吉 『俗法師考』 青空文庫