職として
しょくとして
表現副詞
標準
mainly
文例 · 用例
けだし有明氏の夫人が※花の指南を職として居られるからである。
— 萩原朔太郎 『蒲原有明氏の近況を聞いて』 青空文庫
窓には戸がないから、冬の日などは寒い風がヒュウヒュウと吹き曝し、教場へは下駄を履いたまま上がるという風で、教師などは大抵大学生が学資を得るために、内職として勤めているのが多かった。
— 夏目漱石 『私の経過した学生時代』 青空文庫
「寛永時分からあった菱垣廻船の船問屋で残ったものは、手前ども堺屋と、もう二三軒、郡屋と毛馬屋というのがございましたそうですが……」 しかし、幕末まえ頃まで判っていたその二軒も、何か他の職業と変ったとやらで、堺屋は諸国雑貨販売と為替両替を職としていた。
— 岡本かの子 『河明り』 青空文庫
而して其由来する所は、浄瑠璃の朗誦法に帰すべく、且は又た我邦言語の母韻に終る事情にも帰すべしと雖、職として整合の、余りに厳格なるに因せずとせんや。
— 北村透谷 『劇詩の前途如何』 青空文庫
果たしてコロリ除けのお呪いになるかどうか、わたくし共にも判りません」 この場合、住職としては斯う答えるのほかはあるまいと、半七も推量した。
— 地蔵は踊る 『半七捕物帳』 青空文庫
彼女たちは現在でもこうした安飲食店から、高級な処ではカフェー、洋食店にまで行き渡って第二職業を本職としているのが多い。
— 夢野久作 『東京人の堕落時代』 青空文庫
足かけ五年のあいだ、師匠の教えをうけた学問はありながら、勘当された今の身の上では、それを表向きの職として世に立つことは出来ない。
— 岡本綺堂 『玉藻の前』 青空文庫
大工というものは職人の王としてあるし、職としても立派なものであるから、腕次第でドンナ出世も出来よう、好きこそ物の上手で、俺に似て器用でもあるから、行く行くは相当の棟梁にもなれようというような考えで、いよいよ両親は私を大工にすることにした。
— 私の子供の時のはなし 『幕末維新懐古談』 青空文庫