繋ぎ留め
つなぎとめ
名詞
標準
文例 · 用例
母親はその日絶えなむとする玉の緒を蝶吉の手に繋ぎ留められて、一たびは目を開いたが。
— 泉鏡花 『湯島詣』 青空文庫
成ろう事なら叔母の言状を立ててその心を慰めて、お勢の縁をも繋ぎ留めて、老母の心をも安めて、そして自分も安心したい。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
あはれ、われ等二人の命はこの絲にぞ繋ぎ留められける。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
」 それも、やっとのことで、どうにかブリッジに繋ぎ留めると、第三班からどかどかと気早の連中が降り出す。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
こちらから逃げ延びた五年の永き年月を、向では離れじと、日の間とも夜の間ともなく、繰り出す糸の、誠は赤き縁の色に、細くともこれまで繋ぎ留められた仲である。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
又我愛もて繋ぎ留めでは止まじ。
— 森鴎外 『舞姫』 青空文庫
また我愛もて繋ぎ留めでは止まじ。
— 森鴎外 『舞姫』 青空文庫
「先月の時にも表向きにすればむずかしかったのだが、伝兵衛急病ということにして先ず繋ぎ留めたのだ。
— 白蝶怪 『半七捕物帳』 青空文庫