習俗性
しゅうぞくせい
名詞
標準
文例 · 用例
然し生活の習俗性の要求にのみ耳を傾けて、自分を置きざりにして、外部にのみ身売りをする専門家は、既に人間ではなくして、いかに立派でも、立派な一つの機械にしか過ぎない。
— 有島武郎 『惜みなく愛は奪う』 青空文庫
ヘーゲルが法(即ち広義に於ける道徳)を法と道徳と人倫(習俗性)とに段階づけたことは有名だが、習俗性とは習俗、習慣が何等か実体性を受け取ったと考えられるものだ。
— 戸坂潤 『思想と風俗』 青空文庫
人情は習俗性=人倫が意識に現われたものだし、風俗はそれが被服や建築や動作や顔つきという物的な感覚的な形に現われたものに他ならない。
— 戸坂潤 『思想と風俗』 青空文庫
第一は「法」(乃至「抽象的法」)であり、第二は「道徳性」であり、第三は「習俗性」(「人倫」と訳されている)だというのである。
— 戸坂潤 『道徳の観念』 青空文庫
ヘーゲルはこの第三のものを習俗性と呼んでいるのである。
— 戸坂潤 『道徳の観念』 青空文庫
之を修身的なものに浮き上がらせて了ったものは、少なくとも日本近世の封建的腐儒の輩だったろうと思うが、とに角、習俗性(Sittlichkeit)を人倫と訳すことには意味があるのだ。
— 戸坂潤 『道徳の観念』 青空文庫
処で之が市民社会と云う第二の習俗性・人倫の段階である。
— 戸坂潤 『道徳の観念』 青空文庫
かくて国家が第三の習俗性=人倫の段階となる。
— 戸坂潤 『道徳の観念』 青空文庫