敬重
けいちょう
名詞
標準
文例 · 用例
あれは乃公の学問を一向に敬重せず、よごれ物を洗濯させたり、庭石を運ばせたりしやがって、その上あれは、伯父の妾であったという評判だ。
— ――新曲聊斎志異―― 『竹青』 青空文庫
これは釈尊が、応身の仏陀の位置から、法身の仏陀の説法を取次がれるところから、こういう第二人称の敬語を用いられるので、自覚された仏陀が、いかに自身とは言え、その自覚を尊ばれ敬重の念を払われたところに何とも言えない奥床しさを感ずるのであります。
— 岡本かの子 『仏教人生読本』 青空文庫
」要するに才を恃み気を負ふもので、此種の人は必ずしも長者を敬重するものではない。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
良三、後の真と云ひ、渋江|優善、当時の矢島と云ひ、並に皆枳園の平素甚だ敬重せざる所であつた。
— 森鴎外 『伊沢蘭軒』 青空文庫
けだしバッジの『埃及人の諸神』一巻二一頁に言えるごとく、狗頭猴のこの種は至って怜悧で、今も土人はこれを諸生物中最も智慧あり、その狡黠を遥かに人間を駕するものとして敬重す。
— 猴に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
徒らに著書の新古を鑑し、著家の系統を尋ね、其品行を説き、若くは古代の暗室に入りて其著書を探り、其文學家の行跡を一二古書の中に求むるが如きは、文學上の古物家として敬重せらるゝ人の業のみ。
— 北村透谷 『文學史の第一着は出たり』 青空文庫
仏国外相のタレーランの如きは、もっとも彼を敬重し、何彼と好意を寄せた。
— 国枝史郎 『今昔茶話』 青空文庫
自分は「静処の人」となって「帝釈諸天の共に敬重する所」とならんことを希うのである。
— 倉田百三 『愛と認識との出発』 青空文庫