生絹
すずし
名詞
標準
raw silk products
文例 · 用例
貞丈雑記に、湯を召さするに常の衣の上に白き生絹、其白き生絹の衣を、湯巻ともいまきともいふなり。
— 泉鏡花 『当世女装一斑』 青空文庫
よく洒された麻布が擦り合うような音の底に生絹を揉み合わすような音もかすかに聞えます。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
けれども若し首尾よく水溜りを越したとなるとお京さんはふだんの生絹のような女になって後からついて行く加奈子の手を執って無事に跨ぎ越さすのだった。
— 岡本かの子 『豆腐買い』 青空文庫
幽かな囁き……幽かなミシンの針の薄い紫の生絹を縫ふて刻むやうな、色沢のある寂しいリズムの閃めきが、そなたの耳にはきこえないのか……湯から上つて、もう一度透かして御覧、乳房が硝子に慄へるまで。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
四十四年一月 蕨春と夏とのさかひめに生絹めかしてふる雨はそれは「四月」のしのびあし、過ぎて消えゆく日のうれひ。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
春と夏とのさかひめに生絹めかしてふる雨はそれは「四月」のしのびあし、過ぎて消えゆく日のうれひ。
— 北原白秋 『東京景物詩及其他』 青空文庫
薄緑色の生絹の笠を透かして青く漉されたオスラムの燭光が二階から出窓を斜めに暗い隣の屋根へさつと射す。
— 北原白秋 『桐の花』 青空文庫
生絹のきれはしの樣なこの小さな透明な魚たちはまだ生きてゐて、かすかにぴしよ/\と笊の中で跳ねてゐた。
— 若山牧水 『鴉と正覺坊』 青空文庫
作例 · 標準
生絹の着物はさらりとした肌触りで、蒸し暑い夏の日でも心地よく過ごせる。
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母から譲り受けた生絹の帯は、年月を経てもなお独特の光沢を放っている。
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生絹を用いた伝統工芸品は、その繊細な質感から海外のコレクターにも人気がある。
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