両口
りょうぐち
名詞
標準
both openings
文例 · 用例
神戸から大坂に続いて行っている街道両口の柵門には、監視の英国兵が立ち、武士および佩刀者の通行は止められ、町々は厳重に警戒された。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
後は東久世通禧に約したように、兵庫神戸の警衛を全く長州兵の手に任せて、早速街道両口の木柵を取り払わせ、上陸中の外国兵をそれぞれ軍艦に引き揚げさせ、なお、港内に抑留してあった諸藩の運送船をも解放した。
— 第二部上 『夜明け前』 青空文庫
両口のある薬缶などというものを見たことはない。
— 外村繁 『落日の光景』 青空文庫
ずらりと並んでいる蔵宿の一つ、両口屋嘉右衛門の店さき、その用水桶のかげに、先刻からつづみの与吉がぼんやりと人待ち顔に立っている。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
」 両口屋の暗い土間をのぞいては、ひとり口の中でぶつくさ言っている。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
外光の明るさにひきかえ、土蔵作りの両口屋の家内には、紫いろの空気が冷たくおどんで、蔵の戸前をうしろに、広びろとした框に金係りお米係りの番頭が、行儀よくズーッと居列んでいるのだが、この札差しの番頭は、首代といっていい給金を取ったもので、無茶な旗本連を向うへまわして、斬られる覚悟で応対する。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
用人の代理といって札差し両口屋嘉右衛門の店へ来た諏訪栄三郎のようすを、それと知らずに、じっとこちらから見守っていた源十郎は、ふと眼が栄三郎が袖で隠すようにしている脇差の鐺へおちると、思わずはっとして眼をこすった。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
いえ、ところがその……」「待て、お前は両口屋のなんだ」「若い者でございます」「若い者といえば走り使いの役であろう。
— 乾雲坤竜の巻 『丹下左膳』 青空文庫
作例 · 標準
この徳利は両口になっていて、どちらの側からでも酒を注ぐことができる。
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トンネルの工事は、両口から同時に掘り進めることで工期を短縮した。
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火事の際、建物の両口が開いていたおかげで、煙が抜けて避難しやすかった。
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